検査機器について
CT
CTはComputed Tomography の略で日本語ではコンピュータ断層撮影となります。X線を体に当て、体を通過するX線の線量のデータをコンピュータで処理することで、体を輪切りにしたような断面図を表示することができ、がんの早期発見などに役立つものです。特に心臓、大動脈、気管支、肺などの胸部、肝臓、腎臓などの腹部の病変に関し、有効な検査です。
当院では造影剤を使用しないCT検査を行っています。
検査に際しては、以下のような注意事項があります。
- 妊娠中の方、または妊娠の可能性のある方は事前にお知らせください。
- 心臓ペースメーカー、埋込型除細動器をご使用の方は事前にお知らせください。
- 単純CT検査を受ける方は、食事制限はありませんが、造影CT検査を受ける方は食事制限がある場合がありますので、事前にお伝えする指示に従ってください。
- 水やお茶、服用している薬は飲んでいただいて構いません。ただし糖尿病薬は医師の指示がある場合は、それに従ってください。
- 検査着に着替えていただく場合があるので、着替えやすい服装でお越しください。
- ネックレス、肩こりなどの磁気治療器(エレキバンなど)、湿布、貼るカイロ、金具のついた下着などは外してください。
※当院では、16chのマルチスライスCTを導入し、診断に際し、必要と認めた場合にCT検査を行います。
エコー(超音波検査)
エコー検査は、人の耳に聞こえないほどの高周波数の超音波を使用して、体内の状態を調べるものです。超音波は臓器や組織の境界で反射する性質があり、これを利用して反射してきた音波を画像化します。レントゲンやCTによる検査と異なり、X線(放射線)を使いませんので、被曝する心配がなく、かつ痛みなどの苦痛もなく検査することができます。
エコー検査には頸動脈エコー、腹部エコーなどがあり、それぞれの検査では以下のような病気について検査することができます。
- 頸動脈エコー
-
- 動脈硬化
- 脳梗塞
- 心筋梗塞
- 狭心症 など
- 腹部エコー
-
- 脂肪肝
- 肝硬変
- 肝臓がん
- 肝嚢胞
- 胆石
- 胆嚢ポリープ
- 胆嚢がん
- 腎結石
- 水腎症
- 腎嚢胞
- 膵嚢胞
- 膵石
- 膵臓がん
- 脾腫 など
たとえば頸動脈エコーでは、左右の頸動脈の動脈硬化について、プラーク(血管内壁が溜まったコレステロールなどで肥厚している部分)の有無を、0.1mmの感度で検査できます。この部分で異常所見があると、脳梗塞や心筋梗塞の危険があります。
また腹部エコーでは肝臓・胆嚢・胆管・膵臓・腎臓・大動脈・膀胱・脾臓・リンパ節の腫大、腹水など、幅広い臓器や器官、組織の診断に役立ち、肝炎、胆嚢ポリープ、胆石などの経過観察には必須のものとなっています。
検査時間は平均10分以下で、絶食してきた患者さんはその日に検査を行うことが可能です。また当院では、血流の診断もできるドップラ機能を搭載しています。